小中学校の不登校に関する現状とひきこもりの関係

データ

文部科学省は、平成29年10月、

『平成28 年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(速報値)について』

の最新結果を発表しました。今回は、この資料から見える不登校の現状とひきこもりの関係についてお伝えいたします。

不登校の現状

小中学校を合わせた不登校児童数は134,398人、全体の児童生徒に対する割合では1.35%にのぼります。

児童数は平成13年度の138,822人に次いで2番目に多い人数ですが、割合では平成13年度の1.23%を上回り、過去最高となっています。

その内訳は、小学生が31,151人で小学生全体の0.48%、中学生が103,247人で中学生全体の3.01%と、中学生においては、初めて3%を超える結果となりました。

10年前と比べると、小学生は7,326人と増加傾向にある一方、中学生は178人増と、依然として高い水準で推移していることがわかります。

また、同調査によると、高校生については48,579人(全体の1.47%)となっており、小中高で18万人を超える不登校の生徒がいることになります。

不登校の定義

文部科学省では不登校について、以下のように定義しています。

『年度間に連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒』のうち『不登校とは何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者 (ただし,「病気」や「経済的理由」による者を除く。)。』
(文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査-用語の解説」より)

しかしこれは、保健室登校や特別教室、および一部のフリースクールへの通学を出席扱いとする場合があるため、上記の数字では除外されている可能性があります。

ということは、実際に教室に入って授業を受けられない児童生徒の数は、上記の人数よりも増える可能性があるということを念頭におく必要があります。

ひきこもりとの関係について

実は、不登校については上記のような定義やデータがありますが、ひきこもりについてのデータは推定人数でしか発表されていません。実態調査自体が困難なためです。

ひきこもりの定義としては、厚生労働省が以下のように定義づけしています。

仕事や学校にゆかず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態

厚生労働科学研究「こころの健康についての疫学調査に関する研究」(主任研究者 川上憲人)より

ただし、うつ病などの精神疾患のために自宅から外出できない場合は、ひきこもりから除外され、自宅療養として扱われています。

不登校に関する調査は小中高校生が対象ですが、ひきこもりに関しては「若者の生活に関する調査報告書(平成28年9月)」の中で、対象年齢を15歳~39歳と設定しており、直近の調査(2015年)において、推計54万人がひきこもりと認定されています。

ひきこもりのきっかけは、就業や病気以外では不登校によるところが多く、これは

「不登校は単に学校へ行けるようになればいいということではない」

ということを意味しているのではないでしょうか。

一時的な解決は、将来のひきこもりを導きかねません。時間がかかっても不登校の根本的な解決を目指していくことが、再発しない未来につながるのです。

お子さんの不登校でお悩みのときは、つい目先の改善にフォーカスしてしまいがちですが、将来のことを考えた上で、じっくり時間をかけて取り組んでいただきたいと思います。

 

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