
お子さんが不登校になると「夫婦仲が関係しているのでは?」と考える親御さんは多いです。
実際、夫婦仲が改善してお子さんの不登校が解決したというケースも少なくありません。
今回は、ある奥さんの心づくりトレーニングのエピソードについてご紹介します。
あるご夫婦のケース
以前はよく揉めることがあったというご夫婦。
たとえば、奥さんが庭の鉢を動かしてもらおうとご主人に頼んだところ「はい、はい」とは言うものの、なかなかしてくれませんでした。
それに対して「どうしてすぐにしてくれないのか」と腹を立てたということでした。
そのようなことがいろいろあり、奥さんからご相談を受け、奥さんの新たな心づくりのお手伝いを始めることになりました。
心がけるところは「人には人の都合や気分や考えがある」ということ。
自分にも「思い」があるように、相手にも「思い」があるということです。
そんな心がけを実行している間に、いろいろなことに気づくようになります。
心づくりトレーニングで変わったこと
ご主人は、魚料理が大好きで毎日食べていました。
その中でも特に黒鯛が好きだそうで、ある朝も食卓に並べていました。
いつもなら嬉しそうに食べるのですが、その日は食べず、冷蔵庫の中を見て鮭を取り出し「これを食べる」とおっしゃったそうです。
今まででしたら「もう、せっかく作ったのに」とか「あなたが黒鯛を好きだというから作ったのに」という言葉が出てきたと思うのですが、この時は「人には人の都合や気分や考えがある」ということが頭に浮かんできて「珍しいですね。鮭が食べたいなんて?」と聞いたそうです。
すると「さっき、テレビで北海道のうまいものを紹介する番組をしていて、それを見ていたら無性に食べたくなったんだ」といったのです。
そこから会話は楽しく盛り上がり、今までとは全く違う展開になったということでした。
心が変われば、行動が変わり、結果が変わる
このように心づくりトレーニングを続けることで、新たな心が芽生えます。
心が変われば、言動も変わり、結果も変わります。
そうして、新たな実体験を積み重ねていくにつれて、心がけていることとエピソードが一つになり、心に刻まれていくことになります。
お子さんは、両親が楽しそうに会話をしている姿を見るととても安心します。
お子さん自身に目を向ける前にまずは、夫婦の関係を見直すことも不登校解決の一つのきっかけになりますよ。
